埼玉県で就農目指して足掻く男のブログ

埼玉県で就農を目指している農業素人のブログです

就農研修62日目 修了式

3月12日火曜日 埼玉 雨 最高11℃ 最低3℃

本日の研修 「座学 一年間のまとめ」「ナスとトマトの接ぎ木作業」「修了式」

本日が就農研修最終日。

午前中はナスとトマトの接ぎ木作業。穂木と台木に分けてポット植えしてあるのをカミソリで切断、細くて小さなピンを穂木側の茎(直径2~3mm)の真ん中に差し込んで、同じく切断した台木側の茎中央に合わせて一つにつなげる。これが接ぎ木作業の一連の流れなのだが、なかなか難しい。特にナスはまだサイズ的に小さく、なかなかピンが差し込めない、差し込んでも真ん中に合わせにくいという、作業中途方に暮れる程の難易度。結局、ナスの方ををやっていた私を含む数人は講師も認めるあまりの難しさと苗がまだ未熟であると判断して、途中で断念することになった。隣のトマトの接ぎ木の方は茎が太く内部かま柔らかで差し込みやすく、かなりやりやすい感じがした。

そんな最後はストレスが溜まる作業ではあったが、平和的に本日無事に修了式を迎えることとなった。

この約一年間にわたって記載してきた日記…というか作業記録は文章を書く練習としてやってきたことだが、なかなか上達はしなかった。そもそも読者もほぼ妻だけで誰も読んでくれていないことも観衆を意識しなくなっているので、良くないのかもしれない。このブログをこれから先続けるかどうかはわからないが、記録として誤字脱字説明不足の文章もあえてこのまま残しておこうと思う。

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就農研修61日目

3月4日月曜日 埼玉 晴れ 最高14℃ 最低2℃

本日の研修 「座学 連作障害と除草剤使用について」「ジャガイモの種芋切り」「ジャガイモの畝立て4本と植え付け」

今日が実質最後の作業、ジャガイモ種芋作り及び畝立てと植え付け。まずジャガイモの種芋は事前に箱から出して、日差しに晒して芽出しを促進する。切断は重量100g以上のものについて、半分にして50g程度にする。切断した部分にはシリカ(シリカゲル)という消毒の粉をつけてその後植え込み。

畝は丸高畝を作ってマルチ貼り、30cmおきに穴を開けて10cmぐらいの穴に芽を上にしてジャガイモを入れること。

この作業は第一回就農研修でも行った記憶がある。最初と最後に同じ様な作業をしたことで、どれだけ自分達ができるようになったのか体感できる。作業も多少は早くなってきたと思うが、従来の手際の悪さはなかなか直らない。そして、知識もまだまだで農家の常識たる行動や意識が私には全くできていない様だ。例えば借りた農地に対しては普通、まずは深く穴を掘って作土層と鋼板層を確認するものらしい。作土層がほとんど無い状態の畑があるという認識はあったが、深く穴を掘るという行為自体はしていなかったので、どのくらい作土層があるのかはわかっていなかったが、そういうことを本来なら最初に確認しておくべき事項だったらしい。確認してそれをどうする?という先のことも私には具体的に想像できないし、1年目の作付け後に向き不向きの作物の判断はするべきものだと思っていたので、まだまだ勉強不足を痛感した。

就農研修60日目

2月26日月曜日 埼玉 晴れ 最高12℃ 最低5℃

本日の研修 「外部講師による講義 農業簿記について」

今日は朝から夕方まで農業簿記についての講義形式の授業。今年から青色申告を始めようとしている自分にとって、大変重要な講義だったので、聞き逃しの無い様にと思っていたが、後半の最後の方はちょっと理解が追い付かなかった。

それでも単式簿記よりもお金の移動事由が明確でフローを理解しやすい複式簿記の基本と有効性については少し理解できた様に思う。収入が想像以上に少なくて、出費が激しい新規就農の立場だからこそ、農業簿記を理解することで経営改善に努めることができるかもしれない。これからももっと深く勉強していく内容だと思いながら聞いていた。

就農研修59日目

2月19日月曜日 埼玉 曇り時々小雨 最高17℃ 最低8℃

本日の研修 「座学 ジャガイモの生育と注意点について」「一年間通じての座学質疑応答」「管理機等の農機具操作講習」

午前中は座学でジャガイモ、特に種芋の調整についての講義だった。あと数週間後には私自身の畑で植える準備をするので、とても参考になった。午後からは耕運機などの汎用管理機についての講習ということだったのだが、以前の刈り払い機等のメンテナンス講習と同様に個人の講師による講義かと思いきや、クボタのメーカー担当と代理店の方が来て、管理機の説明や操作を教えてくれた。しかもこの管理機は、つい2日前に私が購入を検討するために見積りを依頼しているものと同機種シリーズ!!

なんという偶然と運命。説明を色々聴いているとやはりクボタの機種で間違いない様に感じてきた。ただ、どこのメーカーの機種でもそうだが、アタッチメントの切り替えには慣れるまでちょっと苦戦しそうな予感がしたこと、そして説明してくれた機種はエントリーモデル+最低限のアタッチメントセットだったのだが、それですら私が想定している予算より10万ほど上回る金額であることに少しだけ憂鬱な気分になった。

そして、研修終了後自宅へ帰ったら、私が依頼した方の例の管理機の見積書がポストに入っていた。予算より…17万オーバー……思っていたよりオーバー額は低いかもしれない(笑)。今後、コストを下げられそうな手段としては、メイン駆動を馬力をワンランク下げた機種にする、畝立てで高畝ができないアタッチメントにするの2点だが、アタッチメントは私の作付け品目に根菜類が多い以上、妥協するのは難しい。馬力下位機種での価格インパクトと性能格差で判断するしかない。

今日触れた機械の性能的には申し分なく、生産性を上げていくには購入自体は不可欠ではある為、慎重に、かつスピーディーに選んでいかなくては。


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就農研修58日目

2月13日火曜日 埼玉 晴れ 最高16℃ 最低0℃

本日の研修 「撤去済みの圃場への堆肥撒き」「ニンジンの収穫と畝の撤去」「トラクターと畝立て管理機の運転操作講習」

汗ばむぐらいの陽気の中で先週に引き続き堆肥撒きを行った。また3月まで待つ予定だったニンジンの収穫も諦めて行ったのだが、意外と商品になる品質のものがあった。特に今年はコート種子の品種「ベータリッチ」よりも生種「黒田五寸」の方が出来が良い様に感じた。

午後はトラクターの運転講習。大特免許講習以来の久しぶりに運転でなかなか操作が思い出せなかったが、少し馴れてきたと思ったら運転交代となってしまうのが残念。そして畝立て用管理機の操作。約30年前の機種でなかなか機体が重い上にクセがある機械だが、十分使える機種。そしてこのような畝立てマルチ貼り管理機+土を耕す耕運機と2台持ちするのが一番現実的で効率的な様だ。しかし予算も限られる私にとっては……2台持ちなら中古で揃えるか、一台ならマルチ貼り管理機で、耕運機はトラクターで行う、もしくは単発的に耕運機も借りるかだろうか……これについてはもう少し悩もう。

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就農研修57日目

2月5日月曜日 埼玉 曇りのち雪 最高3℃ 最低0℃

本日の研修 「撤去済みの圃場への堆肥撒き」「ナスとトマトの接木用苗のポット播種」「座学 堆肥の作り方について」

午前中の怪しい空模様の下で先週に引き続き、圃場への堆肥撒きをみっちり行なった。雪が降る前に作業を終わらせて座学を受けた後は昼休憩。午後は深々と降り続ける雪を見ながら屋根の下で接木苗用にナス科作物であるトマトとナスのポット播種を行なった。本日撒いたのは台木に当たる部分で、後日研修担当の方で上木の播種をしてくれるという。そして芽が出てある程度成長した時点で台木の上部を切断、上木の下部も切断して小さな継棒を差し込み台木に差し込みピンチで挟む。そして湿度99%の温室で数日間保管して台木と上木が密着させたのちに4月〜5月頃に植えるという流れだが、今年度の研修は3月で修了となるので移植は次年度の世代で私たちの代は温室に保管するところまでの予定だ。

もうすぐこの1年間の研修も終了すると思うと感慨深いと共にこの一年では就農するにあたってはまだまだ足りない部分が多く、力不足を感じるところである。それでもこれからは自分の手で作物を育てて生計を立てて行かなくてはならない。しかも既に今回の就農準備で出費している赤字分も補填した上で稼がなくてはならないのだ。茨の道ではあるが、自分で選んだ一度しかない楽しい人生。頑張って精進していきたい。

就農研修56日目

1月29日月曜日 埼玉 晴れ 最高11℃ 最低0℃

本日の研修 「キャベツ、ブロッコリー、ほうれん草、大根等の畝の撤去作業」「撤去済みの圃場へ堆肥撒き」

本日は午前から午後までみっちりと研修圃場の撤去作業及び次年度への土壌改良として堆肥撒きを行った。一人ずつ一輪車を押して、堆肥の山からスコップで牛糞堆肥や汚泥堆肥を積んで次々と圃場へ撒いていく。地道で体力勝負の作業だが、やはり夏場と比べれば楽とは言わないが寒さも程よく体力消費が全く違う。ただ先日、この堆肥が入っている袋(1t以上)を私を含めて3人ぐらいで押したり倒したりできないか試していて、腰を痛めてしまったことを思い出した。無理しすぎないように注意しながら、今日はトラクターで堆肥の袋をひっくり返してもらったので大丈夫だと思う。

そして、本日で自分の自主管理圃場についても完全に撤去を行った。

ここで失敗して良い実習場所としてトマト、きゅうり、しょうが、カブ、ロメインレタスサトイモ、ニンジン、ダイコン、コールラビ、リーフレタスを栽培してみた訳だが、売り物になるレベルには程遠い様な収穫物が多い残念な結果だったこともあれば、やはり自分自身で栽培管理をしてみないとわからなかったこともたくさんあって、とても勉強になった。共同圃場ではもっと定番の野菜を栽培してきたが、その圃場も今日で半分ぐらいは撤去が終わっている。つまり研修の終了日が近づいてきているのだ。私は結果的にこの研修を受けたS市ではなく、同じ埼玉県のH市で農地(約2反4畝)を借りる契約を先週結んできた。この研修で築いたコミュニティから離れるのも心苦しいが、新たなコミュニティと環境、そして険しく楽しい自分の新規就農試練の道がいよいよ本格的に始まる。

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